海外取引の商品価格はどう決める?価格設定を決める際の8つのポイント

海外取引の商品価格はどう決める?価格設定を決める際の8つのポイント

海外取引を有効的に進めていくには、「価格設定」が大変重要になります。
海外展開に成功している企業は、商品を販売する際に各国のニーズに合わせた価格を設定しており、適切な商品価格で取引を行っています。

今回は、価格設定におけるポイントについてご紹介します。

市場調査と競合分析

海外市場に参入する前に、その市場の需要や消費者のニーズ、競合企業の価格設定などを調査しましょう。
日本の大手企業はHSコードをベースに競合の販売価格を算出している事例を伺ったこともあります。
なかなかそこまでの時間をかけることはできない企業がほとんどだと思いますので、海外のECサイトやECモールで販売されている売値を確認することは最低限やるべきアクションだと言えます。

他社との価格競争を避けるためにも、適切な価格帯を設定することが重要です。

為替レートの影響

為替レートの変動によって、商品価格が大きく変動することがあります。
そのため、価格設定の際には、為替レートの影響を考慮し、適切な価格帯を選定することが重要です。

輸入関税および税制

輸出国と輸入国の税制や関税について十分に理解しておくことが重要です。
関税や消費税の影響を考慮した価格設定を行い、利益率を確保しましょう。

商品力

海外市場では、日本製品の品質やデザインが高く評価されることがあります。
そのため、自社の商品力を最大限に活用し、価格設定に反映させることが重要です。
自社の商品力を活かし、高い利益率を担保することで海外取引先との交渉を有利に進めることにも繋がります。
自社の商品力を適切に、かつわかりやすく海外企業に伝えることが重要となってきます。

コスト構造の見直し

海外市場における価格設定を行う際には、コスト構造を見直すことも重要です。
生産コストや物流コスト、マーケティング費用などの要素を検討し、利益率を確保するために効率的なコスト構造を構築しましょう。

セグメント別の価格設定

消費者のニーズや購買力に応じて、セグメント別の価格設定を行うことが効果的です。
プレミアム価格帯の商品や、エコノミー価格帯の商品など、ターゲット層に合わせた柔軟な価格設定が求められます。
顧客のターゲティングを適切に行うことはもちろんですが、ターゲットの生活水準や行動を深く理解することが大事になってきます。

地政学的な要因

価格設定の際には、地政学的な要因も考慮する必要があります。
政治的な緊張や経済制裁などが影響する場合、価格設定や販売戦略に柔軟に対応しましょう。

継続的な価格改定

海外市場では、状況が変化することが多々あります。
為替レートや競合状況、需要の変化などを常にモニタリングし、継続的な価格改定を行うことで、適切な価格設定を維持できます。

まとめ

いかがだったでしょうか。
国内での販売実績は、海外展開を行う上でもちろん重要です。しかしながら、「日本で○円で売れているから」という理由だけで、海外展開の際の価格設定を行うことほど、危険な決め方はありません。

現地の生活水準や競合の調査はもちろん、コスト構造やリスクまでしっかりと加味しながら、各国、各市場ごとの価格を適切に設定することが海外展開を行う上での重要なポイントと言えます。