東南アジアにおけるキャッシュレス決済の浸透と主な決済手段とは?

東南アジアにおけるキャッシュレス決済の浸透と主な決済手段とは?

東南アジア地域は、急速な経済成長とデジタル技術の発展によって、キャッシュレス決済の普及が進んでいます。この地域では、インターネットやスマートフォンが増加し、電子決済やモバイル決済の利用が拡大しており、キャッシュレス比率が上昇しています。

本記事では、東南アジアの主要な決済手段について紹介します。

東南アジアにおけるキャッシュレス決済の浸透状況

東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国のキャッシュレス比率は全体的に浸透してきている状況です。

東南アジアの中でもシンガポールやマレーシア、タイなどの先進国では、キャッシュレス決済の普及率が高い状況にあります。銀行口座保有率がキャッシュレス比率の上昇に大きく関係している考えられています。

ミャンマーやカンボジアなどの発展途上国では、銀行口座保有率が低いことから、現金決済が主流となっています。一方でスマートフォンが普及していることから、銀行口座を持たない人たちも徐々にデジタル決済を利用し始めており、少しずつではありますがキャッシュレス化が進んでいます。

主要な決済手段

クレジットカード・デビットカード

東南アジアでは、クレジットカードやデビットカードが広く使われています。特に、シンガポールやマレーシアなどの先進国では、VISA、Mastercard、アメリカン・エキスプレスなどの国際ブランドのカードが普及しており、キャッシュレス決済の主要な手段となっています。

電子マネー・プリペイドカード

電子マネーも、東南アジア各国で利用が広がっている1つの決済手段です。特に、タッチアンドゴーやネッツなどのプリペイドカードは、シンガポールやマレーシアで広く使われており、公共交通機関や小売店での決済に利用されています。

モバイル決済

スマートフォンの普及に伴い、東南アジアでもモバイル決済が急速に広がっています。各国でさまざまなモバイル決済サービスが展開され、利用者数が増加しています。主要なモバイル決済サービスには以下のものがあります。

Alipay

中国のアリババグループが展開するAlipayは、東南アジアでも人気のモバイル決済サービスです。特に、観光客向けの決済手段として、ショッピングモールや観光地で利用が広まっています。

GrabPay

東南アジアを代表するライドシェアサービス「Grab」が提供するGrabPayは、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイなどで利用が可能です。GrabPayは、ライドシェアサービスの利用だけでなく、飲食店や小売店での決済にも対応しています。

GoPay

インドネシア発のライドシェアサービス「Gojek」が展開するGoPayは、インドネシアで急速に普及しています。GoPayは、送金や決済だけでなく、様々なデジタルサービスと連携しており、利便性が高いと評価されています。

GCash

フィリピンで人気のモバイル決済サービスであるGCashは、オンラインショッピングや送金、公共料金の支払いなど、幅広い用途で利用が可能です。銀行口座を持たないユーザーにも対応しており、金融サービスの普及に貢献しています。

まとめ

東南アジア地域では、急速な経済成長とインターネットやスマートフォンの普及によって、キャッシュレス決済が次々と広がり、キャッシュレス比率が上昇しています。
日本の企業が東南アジアに進出する際、ローカルペイメントへの対応を迫れる日も遠くないかもしれません。東南アジアへの展開を検討されている方は、ぜひ継続して情報収集することをおすすめします。