タイへ化粧品を輸出する場合の注意点とは？

東南アジアの中でもトップクラスのGDPを誇るタイ。日本の化粧品は品質が高いと評価されており、人気があります。今回はタイへの化粧品を輸出する際の注意点をまとめました。

タイに化粧品を輸出する際の注意点

法令および規制の遵守

タイは、ASEAN化粧品統一規則に署名しており、食品医薬品局（FDA）による管理化粧品に指定されています。したがって、輸出者は製造、輸入、販売前に製品の内容について申告することが義務付けられています。

輸入手続きの準備

輸入手続きをスムーズに行うため、以下の書類を用意しておく必要があります。

インボイス
パッキングリスト
B/LまたはAWB
外国為替取引申請書
通関細目リスト
貨物受渡書（D/O）
保険証券
輸入承認書
原産地証明書（関税優遇を受ける場合）
GMP適合証明書（製造管理および品質管理の基準に従った製品）

輸入申告者の事業登録と化粧品の内容申告

輸入申告者の事業登録および化粧品の内容を申告するために、以下の書類を用意しておく必要があります。

事業登録（法人の場合）
申告者の家籍登録簿のコピーおよび身分証コピー
事務所と化粧品保管場所の家籍登録簿コピー
会社登記簿謄本、他
化粧品の内容申告書

事前手続きの実施

輸入に先立ち、輸入予定の化粧品について少なくとも15日前に、食品医薬品局（FDA）化粧品管理部または各地方保健事務所へ輸入を行う旨の通知を行うことが必要です。

販売許可の手続き

タイで化粧品を販売する際、販売の30日以上前にラベル承認手続きを行う必要があります。また、流通に必要なバーコードを取得するには、タイ工業連盟（GS1 Thailand）のバーコード会員への登録が必要です。

ラベルおよび表示に関する規制

タイでは、化粧品のラベルに関する規制が厳しく、製品名、容量、成分、製造業者および輸入業者の名前と住所、使用方法、警告表示などが必要です。また、表示はタイ語で行う必要があります。適切なラベルデザインや表示内容を確認し、タイの規制に適合した形で商品を輸出することが重要です。

原産地証明書の取得

輸入先国が関税優遇措置を適用している場合、原産地証明書が必要になります。
これにより、関税の削減や免除が受けられることがあります。該当する場合は、事前に適切な書類を取得し、関税の負担を軽減しましょう。

品質基準の確認

タイの化粧品市場においては、製品の品質が重視されます。特に、アレルギーや皮膚刺激に関する懸念があるため、製品の品質基準や安全性試験を確認し、適切な品質を維持することが重要です。

市場調査および戦略

タイの化粧品市場は競争が激しいため、市場調査を行い、ターゲット市場や顧客層を明確にすることが重要です。また、適切な価格設定やプロモーション戦略を検討し、市場ニーズに応じた製品展開を行うことが求められます。

ビジネスパートナーの選定

タイ市場での成功には、現地でのビジネスパートナーとの協力が重要です。現地の代理店や販売業者と連携し、適切なサポートや情報収集を行いながら、市場への参入を検討しましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか？
これらの注意点を踏まえて、タイへの化粧品輸出をスムーズに行うためには、十分な準備と計画が不可欠です。
法令や規制に適合した形で製品を輸出し、市場ニーズに応じた戦略を立てていくことが求められます。また、現地でのビジネスパートナーとの連携を強化し、適切なサポートや情報収集を行いながら、市場への参入を検討することが重要です。
十分な準備と計画を行い、タイ市場での化粧品輸出ビジネスを成功させることを目指してください。