農林水産物の輸出目標とその背景についてまとめました

農林水産物の輸出目標とその背景についてまとめました

2022年10月に開催された政府の関係閣僚会議にて日本の農林水産物の輸出目標が前倒しで設定されたことをご存知でしょうか?
外貨を獲得が重要性を増してきているというのを国の方針からも見て取ることができます。
今回は農林水産物の輸出目標とその背景についてまとめてみました。

農林水産物の輸出目標

政府は円安を利用して農林水産物や食品の輸出拡大を目指し、2025年の輸出額目標2兆円を前倒しで達成できるよう取り組みを強化する方針を確認しました。

農林水産省によると、2023年1月から8月までの農林水産物や食品の輸出額は、円安や欧米を中心とした外食需要の回復を背景に8,826億円に上り、前年同期比で14%増加しています。円安による外需の拡大を最大限に活用し、2025年の輸出額目標2兆円を前倒しで達成できるよう取り組む方針が会議で確認されました。

政府は、円安による輸出拡大だけでなく、それにより地域によっては産品が不足する懸念があるとして、産地の育成を進めるとともに輸出拡大に向けた支援体制の整備などの具体策を盛り込んでいます。

2022年10月に開催された政府の関係閣僚会議にて、会議のトップを務める松野官房長官は、「農林水産物、食品の輸出額は堅調に推移しており、円安により輸出の可能性が拡大している今、稼ぐ力を最大限に引き出す必要がある。各省連携して国内外の輸出支援体制の整備を進めてほしい」と述べています。

円安のメリットと外食需要の回復

円安は、ご認識の通り、外国の消費者にとって日本製品が安くなるため、日本の輸出に有利な環境をもたらします。また、世界各国でコロナウイルスの脅威が落ち着き、外食需要がコロナ前の状況に戻っています。欧米の市場では和食の需要拡大も相まって、日本の農林水産物の輸出増加に繋がっていると考えられます。

産地育成と輸出支援体制の整備

円安による輸出拡大に伴い、地域によっては産品が不足する懸念があるため、政府は産地の育成を進めることが重要とされています。これにより、供給量の安定化が図られ、輸出量の増加を支えることができます。

また、輸出拡大に向けた支援体制の整備も求められており、各省が連携して国内外の輸出支援体制を強化することが期待されています。

具体的な支援策としては、輸出促進のためのマーケティングや販売戦略の強化、輸出先国との取引ルールの簡素化、輸出に関する情報提供やアドバイスを行う窓口の設置、融資や保険制度の充実などが検討されています。

まとめ

政府は、円安を利用して農林水産物や食品の輸出拡大を図り、2025年の輸出額目標2兆円を前倒しで達成する方針を確認しました。その背景には、円安や欧米を中心とした外食需要の回復が挙げられます。

今後は、産地の育成や輸出拡大に向けた支援体制の整備が重要となります。政府は各省と連携し、国内外の輸出支援体制を強化していくとしており、より一層、輸出に向けた支援が充実してくると考えられます。

インバウンド需要の回復の兆しも日本の農林水産物や食品の需要を更に押し上げると期待されています。政府の制度や海外進出支援企業をうまく活用しながら、海外市場への進出を検討してみてはいかがでしょうか?